1st.LOVE LETTER

愛し君へ

刈川です。はじめてラブレターを送ります。

「はじめて」というものはすごく緊張感があり、その分とても感動があります。

「好奇心」という言葉は、きっと初めての経験をたくさんしたいということでしょう。

印象深い「はじめて」はありますか?

月並みだけど、やはり「初恋」が印象に残っているんじゃないかな?


僕の初恋は中学生の時、同級生の女の子でした。

それまでも「この子いいなぁ」とか「かわいいなぁ」という感情はありましたが

「恋」という言葉で表せるようなものではなかったです。

初めて感じた恋は好きという気持ちより、不安や嫉妬が多かったイメージです。

自信がなかったんですね。違う男の子と喋っている場面を見ては胸が張り裂けそ うでした。

自分には気の利いた会話すらなかったくせに。

ただ結果としてこの初恋はかなり長い間続くことになります。

僕が今こうしてラブソングを書いて歌えるのはこの初恋のおかげです。

真剣に初恋と向き合えました。傷つき、傷つけました。

痛みと喜びをこの胸にたくさん刻みました。


初めて恋に触れることが特別だとは思いません。

例えば飲食店でも恋でも初めての印象が良ければ気に入るものです。

初めて恋をした時の気持ちがとても素敵なものであれば恋に対して夢を見れます。

この世界には一度も会うことない触れることないものがたくさんあります。

しかし、そんな中でも毎日が初めてに溢れています。

初めて会う人、初めて見るテレビ、初めて聞く曲、初めていわれた言葉…。

そんな中、今日このメールが初めて刈川圭祐からもらったラブレターですね。

いい印象を与えようという気持ちよりも、

初めて僕の歌を聞いたあの日のような気持ちになってくれれば幸いです。


僕が23歳くらいの頃、キーボードに譜面を止めるマグネットとして、

車の初心者マークをつけていました。初心忘れるべからずという戒めをこめてです。

音楽の初心、それは人前で歌える喜び、曲を作った喜び…忘れがちになります。

心の若葉に経験という水を与えすぎて枯れないように注意したいものです。

そんな今、久しぶりに初心に戻った私と、デートの約束はいかがでしょうか。

それでは、次会える時まで、会えない時間を大切に

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