焼きそばと夫婦円満の秘訣。
愛し君へ
これと言ってつくウソも無い今日この頃、いかがお過ごし?
やっと暖かくなってきたね。
今日は近所にある町中華で見かけた1シーンをお届けするね。
70歳前後のご夫婦だけで切り盛りしているその店にはカウンターが無く、
テーブルが3つだけあって、1人で行くと基本的に相席になるんだよね。
見ず知らずの人と、同じ席で食べるって不思議だよね。
町中華と言っても、
メニューにカツ丼やカレーライス、サバの味噌煮などがあるから、
もはや何屋さんかわからない。
80種類くらいあるメニューから色々頼んでみるというのが刈川のルーティンなんだ。
2~3か月に1回くらいのペースで通っていて、10種類以上は食べたかな。
その日は「ソース焼きそば大盛り」を頼んでみたよ。
厨房とテーブルは割と近く、調理する音やご夫婦の会話は丸聞こえだよ。
オーダーしてから5分くらい経った時、
いきなりご主人が「なんでこの容器に入れたの?」と奥様に少しご立腹の様子。
どうやら砂糖や塩のような調味料を、ご主人が入れて欲しかった器に入れなかったらしい。
そこまで気性の荒いご主人でも無いのだが、その後も
「この容器に入れちゃ湿気るでしょ」
「全く何年やってんだか」
と追随。しかし、奥様は何も反論せず。
少し沈黙が出来た後に、刈川の頼んだソース焼きそばが完成。
奥様は何事も無かったように
「ソース焼きそば大盛りお待ちどおさま」
笑顔で配膳。プロだね。
そしてそこからが早かった。
奥様が厨房に戻るやいなや、
さっきまで怒っていたご主人が
「ゴメンよ、こんな言い方しか出来ない器の小さい人間で」
と小声で謝罪。
焼きそばをすする音を最小限にして会話に耳を傾ける。
「ここにこの容器を置いた私が悪かった」
声を聴く限り、本当に反省しているようだ。
いやぁ、やっぱりこのくらい対応早くないと長年夫婦で店なんか出来ないよね。
そしてすごいのが、怒られても、謝られても何も言わない奥様。
刈川から見えなかったけど、きっと表情で全てを物語っているのだろう。
辞書にある「雄弁は銀、沈黙は金」の例文に載せたい。
ちなみにソース焼きそばは割と王道で、
大きな刻み海苔が乗っていたよ。
もちろん美味しかったよ。
謝るなら早く、許すなら何も言わず。
昼の町中華で人生を学んだ一日でした。
君も参考にしてみてね。
デートの約束をしよう。
次会う日まで会えない時間を大切に。
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