穀雨
愛し君へ
家にいる時間が多い今日この頃いかがお過ごし?
君が家にいる事で、世界は平穏に向かっています。
君は元気している?刈川は元気です。
家にいる時間が長いんだけど、何だかんだ作業に追われて充実した日々を過ごしているよ。
買ったまま放置していた音楽の本を読んだり、今ある機材の性能を改めて確かめたり。
日常生活においても、冷蔵庫にずっと置いてあった賞味期限切れの調味料を捨てたり、
冷凍していた食材を食べたり、いらない服を捨てたりしているよ。
この機会を無駄にせず、充実させていくよ。
朝起きて、ご飯を食べて、勉強して、練習して。
二十歳くらいの自分がそんな生活リズムだった。
あの頃は、ライブなんか全然無くて、ひたすら練習と曲作り。
それでも楽しくて、見るもの、聞くもの全てをメモして音楽に繋げていたよ。
お金とか将来の心配とかしてたんだろけど、
10年以上経って思い出すのは、あの頃の音楽に対する姿勢。
10年後今の自分を振り返っても、思い出すのは音楽に対する姿勢であって欲しい。
過去の自分が励ましてくれるから今も乗り切れそうだ。
君にも、今の君を励ましてくれる、過去の君がいますように。
刈川の部屋の窓から新緑の楓が見える。
眩しいくらいの黄緑は思わず息を呑んでしまう程だ。
天気の良い土曜日。くっきりとした形の雲と、空の青と、楓の緑のコントラストが美しい。
世界の慌ただしさがまるでウソみたいに、頬に当たる風は爽やかだ。
地球で生きているのは人間だけじゃないと思い知らされる。
家にいる事が多くなってから、昼寝が多くなった。
晴れた日の昼寝ってこんなに気持ち良いんだね。
悪い事ばかりじゃないよ、どんな時も。
いつかラブレターにも書いたけど、
喜びは悲しみにの中にいて、悲しみは喜びの中にいると思う。
小さな喜びを見つけるチャンスだよ。
刈川が見つけた小さな喜びをもう一つ。
実家にいたころはよくチャーハンを自分で作っていたんだけど、
一人暮らしを始めてから全く作らなくなったんだ。
実家では炊飯器に残っているご飯で作っていたから、
一人暮らしで、わざわざチャーハンのためにご飯を炊く機会なんて無かったんだ。
でも、この前、無償に食べたくなって、
初めてチャーハンを作るためだけにご飯を炊いたよ。
久々に自分で作ったチャーハンは想像以上に美味しかった。結構嬉しかったよ。
家でチャーハンを作る時に、ちょっとしたポイントがあるんだけど、
それはいつか君だけに教えてあげるね。
ちょっとずつではありますが、刈川も色々なものを発信していければと思う。
一緒に今を生き抜こう。そして次会える時まで、会えない時間を大切に。
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