ラブレター10周年

愛し君へ


連日の暑さにも少し慣れてきた今日この頃いかがお過ごし?

熱中症には気を付けてね。


今回のラブレターは特別。

君に初めてラブレターを送ってから、

今日で10年の月日が経ちました。

この10年間、1回も休む事無く、ラブレターを届けられたのも、

いつも読んでくれる君のおかげです。本当にありがとう。


SNSなど短い文章が主流のこの時代に、

1000文字を超える文章を月2回読んでもらえる事自体が奇跡だよね。

あと意外にこのラブレターを楽しみにしてくれる方が多くて、

久しぶりに会っても「曲聞いてるよ」とは言わず、

「ラブレター読んでるよ」と言われるくらいだ。


この10年、頭の中に常にラブレターの事があって、

どこ行っても、映画を見ても、誰かと話しても、

「ラブレターで書けるかな」とアンテナを張っていました。

ラジオのパーソナリティが「今日何を話そうかな」と常に考えている事や、

落語家の付き人をやっているお弟子さんが

「師匠は今何を欲しているのか」と気を巡らす事と、

恐れながら似ていると思う。

そうゆう意味でも、このラブレターにはとても感謝をしている。

アンテナを閉じてしまったら、

ミュージシャンとして、人として、これ以上成長するとは思えない。


言葉を使う事は、走る事と似ていると思っていて、

俳句は50メートル走。短歌は100メートル走。

詩は400メートルくらいで、長編小説になるとマラソン。

エッセイは競技場ではなく、川沿いを走っている感覚。

タイムより、自然と目に入る光景や、季節を大切にする感じなんだ。

ちなみに作詞はハードル走の感覚で、リズムに乗る事を考えていたりする。


そしてエッセイ本を買う事が増えた。世の中にはまだまだ上がいると感じる。

本当に面白いエッセイが多い。気付いたんだけど、長い文章だと誹謗中傷が書けない。

逆文字制限で、「100文字以上書かないと投稿できない」となったらどうだろうか。

間違いなく誹謗中傷が減ると思う。


HPに10年前に送ったラブレターを載せていて、今読み返してみたよ。

いっちょ前に初恋について語っているね。

この10年で大人になったかと言われれば、むしろ逆で、

心の声が素直に聞けるようになった分、子供みたいな感覚でいる。


周りにとても迷惑をかけているのだろう。

これからも感じた事や思った事を君に伝えていくね。

いつまでも刈川のラブレターを受け取ってください。

デートの約束をしよう。

次会う日まで会えない時間を大切に。

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