冬至

愛し君へ

今年最後のラブレターを君に送ります。

去年よりは多く会えたので嬉しかったです。

来年はもっと会えますように。

君は最近博物館に行った？

先日、刈川は人生で初めて「藤子・F・不二雄ミュージアム」に行ったよ。

とても綺麗で広いミュージアムだったよ。

このミュージアムはどちらかと言えば大人向けで、原画が中心の展示だったよ。

実は、子供の頃、刈川はあんまりドラえもんが好きじゃなかったんだ。

なんかすごく子供扱いされているみたいな感じで。

同じようにアンパンマンもあまり好きじゃなかった。

ドラえもんはむしろ大人になってから好きになってきた。

特に映画のドラえもんを何作か見るようになったよ。

君はドラえもんにどんな思い出があるかな？

展示されているドラえもんの話の中に、

のび太がドラえもんにおやすみの日を作るっていう話があるんだ。

ドラえもんは何かあった時のために、

いつでもドラえもんを呼び出せる道具をのび太に渡すんだ。

その日、一人で過ごすのび太に様々な災難が起こるんだけど、

のび太は決してその道具を使わないんだ。

そして最後にドラえもんが「大丈夫だった？」みたいに聞くんだけど、

のび太は「何もなかったよ」と嘘をつくんだ。

この話で刈川は泣いてしまった。

のび太の良さって「愛らしさ」だなと思った。

どんなに成績や運動神経が悪くても

「愛らしさ」があれば良いんじゃないかな。

まぁそれは難しい事なんだけどね。

君から見て刈川は愛らしいかな？

ドラえもん以外にも、

パーマン、オバQ、キテレツ大百科、２１エモンなど

藤子・F・不二雄先生の作品があったけど、

個人的な感想としてどれもまぁ似てるなと。

でも、それが藤子・F・不二雄先生のスタイルであり個性だと思った。

ここはアーティストとして大変勉強になりました。

スタイルや個性を貫く事。

ドラえもんまでに何個もドラえもんみたいな作品があった。

このまま刈川も自分だけの作品を生み出して行こう。

本当に行って良かったです。

ここは予約制だから行く時は気をつけてね。

さて、今年最後のデートの約束をしよう。

次会える日まで会えない時間を大切に。