生活と人生

愛し君へ


急に冬らしくなってきた今日この頃いかがお過ごし。

温かい飲み物を飲んでね。


いきなりだけど最近君は人生について考えた?

先日、遠藤周作展「ミライを灯すことば」に行ってきたよ。

ここからは多少ネタバレを含みます。ご注意ください。


遠藤周作は、実家の本棚に“ぐうたら”シリーズがあって、

幼い頃に読んで変なオジサンだなという印象があったよ。

学生時代に「海と毒薬」を読んで、

同じ人が書いているとは思えなかったよ。

生い立ちを中心に展示がされていて、とてもよかった。

もしよかったら行って見てね。


そんな中、刈川がとても感銘を受けたのが

「生活と人生は違う」という言葉だった。

ご本人の思想も素晴らしかったんだけど、

この言葉を自分なりに考えてみようと、

あの日からずっと考えているよ。

君も生活と人生について考えてみようよ。


まず「生活」を辞書で引くと、

“命をつなぎ活動すること”と出てくる。

少し難しいと思い、さらに読み進めると、

「衣食住」と出てきた。なるほど、これはわかりやすい。


そして「人生」を辞書で引くと、

“人がこの世で生きていくこと”とかなり簡潔に書いてある。

辞書は結構引く方だけど、これほど簡潔に書いてある単語は珍しい。

なるほど、辞書を以てしても、人生という言葉の意味は難しいんだなと感じた。

刈川的には「人生」は略語で、

「人の生き様」あるいは「人の生き方」が隠されているような気がする。


「人生」のために「生活」があるのであって、

「生活」のために「生活」がある訳では無いと思う。

アーティスト人生を考えるとしっくりくる。

「こうゆう音楽がやりたい」と思いがあって、

それに伴う生活(練習や創作)があると思う。


どんな人生があっても良いと思う。

「こうゆう人生が送りたいんだ」という想いが見えてくると、

何かしら助けたくなると思う。

そうゆう意味でも、いくつになっても自分との対話って必要なんだなと思う。


1人でいる時間が好きだ。

でもその時間は自分と話している時間というか、

心と脳が話している時間だったりする。

自分についているウソを見抜ければ、

もっと楽しく生きられるんじゃないかな。


ただ、遠藤周作はその後に

「私は人生に好奇心もあると同時に、

生活にも好奇心を捨てられぬ男である」と書いてあった。

なんだか人間らしくて良いなと思う。


刈川も音楽人生を全うしたいけど、

いいもの食べて、いいとこ住んで、いい洋服も着てみたい。

人生も生活も楽しんだもの勝ちさ。

そして刈川とデートしたもの勝ちさ。

デートの約束をしよう。

次会える時まで会えない時間を大切に。

刈川圭祐 Official Site

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